10月23日は、創業社長の命日でした。
はやいもので9年という歳月が流れました。
23日が近づくと、やはり当時のことをいろいろと思い出します。
「もし自分に万が一のことがあったら、命日に
ゆうゆう壱番館の入館者の方で亡くなられた方と一緒に
毎年合同慰霊祭を開いてほしい。」
それが、創業社長のたった一つの遺言でした。
当初は、まだ社内も混乱していましたので
平成15年にゆうゆう壱番館敷地内に慰霊碑を建立し
「わらびの会」として合同慰霊祭を開いています。
「わらびの会」と名づけたのは
「わらびのもつ力強さから、のこされた者に生きる力が
根付くように」との想いからです。
「合同慰霊祭」といっても堅苦しいものではなく
「在りし日の思い出を皆で偲ぶ会」、というほうが近いでしょうか。
お説法をいただいた後に、茶話会を開き、入館者の皆様とともに
アルバムや写真で思い出を振り返ります。
そして、慰霊碑に献花をします。
慰霊碑の後ろには、1年間でご逝去された入館者の方の名前が刻まれています。
手をあわせた瞬間に、涙をぽろぽろとこぼされる方もいらっしゃいます。
懐かしそうに、笑顔で語りかける方もいらっしゃいます。
近しく、そして大切な人を亡くした人には
やはり感情を整理するための「時間」が必要です。
私も主催者側であると同時に、参加することで毎年
自分の心を整理をしているような気がします。
ぬけるような秋晴れの中、第7回「わらびの会」を無事に終了することができました。
慰霊碑には創業社長の好きだった言葉が、刻まれています。
「学ぶとは、誠実を胸にきざむこと。教えるとは、共に希望を語ること。」
人は、たとえその肉体がなくなってしまったとしても
人の心に生き続けることができる。
そのことを、「死」を通じて、創業者から教えてもらっている。
いろんな方との出逢いや言葉を通じて、そう感じています。